彩らいふ

アリゾナ州立大学に交換留学中の女子大生。日々のことや留学生活について書きます✐

無意識のフェミニストとは?エマワトソンの国連でのスピーチから分かるフェミニズムの本質

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こんにちは!あやです🐰

エマワトソンの国連でのスピーチがTwitterなどのSNSで拡散されてきて、ついつい見入ってしまったという人も多いのではないでしょうか。

私もその一人なのですが、彼女のように影響力のある人が、このように世界を変えようと先頭に立っていることは本当に素晴らしいことだと思います。そこで、今回の記事では、彼女のスピーチに関しての主張をまとめてみたいと思います!🤔

※動画を最後に貼ってるので、是非見てみて下さい。

まずは...

  • エマワトソン自身について

彼女は皆さんご存知の大人気映画、ハリーポッターハーマイオニー役を演じています。また、人権主義者であり、名門のアイビーリーグブラウン大学卒という経歴の持っていて、※UN Women親善大使に任命されています。彼女のような若くて知的な女性がUN Womenのメッセージを世界中の若者に届けてくれるのを期待しての抜擢だそうです。また、国連のキャンペーン「HeForShe」では、男性にもフェミニズムの活動参加を呼びかけています。

※ 2010年7月2日の国連総会決議により、DAW(国連女性地位向上部)、INSTRAW(国際婦人調査訓練研究所、OSAGI(国連ジェンダー問題特別顧問事務所)、UNIFEM(国連女性開発基金)の4機関を統合して設立された、United Nations Entity for Gender Equality and Empowerment of Women(ジェンダー平等と女性のエンパワーメントのための国連機関)の略称。

 

彼女がフェミニストになったのは、いくつかの幼少期の出来事が関係しています。まず8才の時、学校で両親に見せるお芝居を仕切ろうとして、女の子だからというだけで、”Bossy”(生意気)と呼ばれてしまったそうです。また、14才の時はある種のメディアから性的対象にされ、15才の時に周りの女子の友人達は筋肉質になるのが嫌でスポーツをやめるようになり、18才の時、男子の友人達は自分の感情を表現できなくなったそうです。

 

真のフェミニズムとは何か

彼女は親善大使に任命されてから、女性の権利の闘いであるフェミニズムが”男性嫌悪”と同義語のような認識をされていることに気が付いたそうです。

実際のフェミニズムの定義とは「男性と女性が同じ権利と機会を持つこと」であり、「性別による政治的、経済的、社会的平等についての理論」となっていて、決して女性に偏った運動ではないのです。しかし、フェミニズムは人気のある言葉ではなく、多くの女性達は自分がフェミニストと認識されないことを選択しているそう。

 

今回、彼女のスピーチを聞いていると何度か耳にするのが、この「無意識のフェミニストというキーワード。彼女は、自分はとても幸運な人生を生きてきたといい、それは、女の子だからといって差別をしない両親、学校、周りの大人に囲まれてきたからだといいます。そして、彼らのことを「無意識のフェミニスト」といい、彼ら自身は気が付かなくても、彼らこそがジェンダー平等の先駆者だといいます。

 

フェミニズムと男性

彼女が、アメリカ合衆国の政治家であるヒラリークリントンのスピーチを聞いた時、一番衝撃だったのが、フェミニズムの会議への男性の参加率が3割以下だったことだそう。「片方の性別の人間しか参加しない会議で、どうやって世界を変えられるのか?」と彼女は問いています。

 

彼女はスピーチの中で、女性の問題について話すだけではなく、男性差別の問題についても触れています。多くの男性が「男らしくない」と見られる恐怖から精神を患うが、支援は受けられないでいるそう。驚くことに、イギリスの20−49才の男性の死亡理由のトップは自殺であり、その他の交通事故、ガン、心臓疾患を凌いでいるというデータがあるそうです。男性としての成功をしなくてはいけない、という固定観念に囚われて平等の恵みを受けられていないのです。

彼女は、もし男性差別が改善されれば、男性が男性として認められるために攻撃的になる必要がなくなり、女性も服従する必要がなくなるため、女性にとっても自然といい方向へ世界が変わるだろうと主張しています。

 

日本の現状

ここまで、エマワトソン自身のフェミニズムに対する考えについて書いてきて、もしかしたら「外国のことだから日本は関係ない」と思う方もいるかもしれません。

しかし、ジェンダー差別というのは日本でも注目されている問題の一つです。先日の安倍晋三首相の内閣改造のニュースで、女性閣僚は片山さつき地方創生担当相一人だけというのを知り、「SHINE!~すべての女性が、輝く日本へ~」というスローガンを掲げているのにも関わらず、女性が活躍する日本の社会は程遠いと感じました。日本よりも女性の社会進出が進んでいると思われるイギリス、アメリカでもエマワトソンのスピーチを聞いていると、まだまだ問題点はたくさんあるのですから、当然のことかもしれません。

最後に

彼女はスピーチの中で、フェミニズムという単語が一人歩きし、疎まれるようになってしまったと主張しています。実際は、フェミニズムの本質とは男性と女性の平等であり、男性嫌悪ではありません。このスピーチを聞いて私は、女性だけでなく、男性も差別されていることはあるし、本当の男女平等を目指すにはお互いの対立ではなく理解し合うことが一番大切なのだと感じました。

 

 


エマ・ワトソン UN Women 親善大使 国連でのスピーチ (日本語字幕)

 

 〈参考〉

UN Womenとは | 国連ウィメン日本協会はUN Womenに承認された民間団体。皆さまからのご寄付とご支援を世界の女性に届けます